九星気学は集団の方位判断に難あり

全般

九星気学奇門遁甲は、どちらも方位の吉凶を判断するための占術ですが、そのアプローチには大きな違いがあります。

この違いにより、九星気学には方位術としての欠点が生じることがあります。

ここでは、両方の方位術を比較しながら具体例を挙げて解説します。

集団の方位判断に難がある九星気学

九星気学が集団の方位を判断するのに難がある点について、奇門遁甲と比較しながら解説します。

占術の比較

奇門遁甲は、方位そのものを評価して吉凶を判断します
つまり、移動する方位が一般的に吉か凶かを判断する方法です。

一方、九星気学は、個人と方位の相性を評価して吉凶を判断します。
これは、個々の人が移動する方位に対してどのような影響を受けるかを評価する方法です。

奇門遁甲九星気学
移動する方位の
構成要素
九星
九天星、八門、八神、十干
九星
吉凶判断方法各要素の個別評価、要素間の組み合わせ評価、易卦による評価など、流派によって様々な方法がある生年の九星(本命星)と移動方位の九星を五行に変換し、五行論の相生相剋比和に基づいて評価します

集団の方位判断

奇門遁甲は、方位そのものの吉凶を評価するため、誰にでも同じ結果が適用されます。
つまり、集団の方位を判断することができます。

一方、九星気学は、個人の特性に基づいて方位の吉凶を判断するため、同じ方位でも人によって結果が異なります。 このため、九星気学は個人毎に異なる結果をもたらし、集団全体の方位判断には適しません。

具体例による解説

具体的に例をあげて解説します。

例)家族で温泉旅行に車で出かけた途上、自動車事故を起こし同乗者に死者がでた場合

奇門遁甲による判断

奇門遁甲は、個人も集団も同じ評価ですので、凶方位に移動したと判断します。

九星気学による判断

九星気学は、個人毎の評価なので、方位を正しく判断できない場合がでてきます。

前提として
①同乗者は運転手に運命を預けたものとして、運転手を主に判断します。
②事故を起こしたので、「凶方位」と判断しなければなりません。

この例の二人に関して、最も都合がよく判断するとすれば

運転手にとって凶方位、このため、事故を起こした。
同乗者にとって大凶方位、このため、死亡した。

となります。

しかし、このように都合よく解釈しても、十分に説明できない場合があります。

それは、日本航空123便墜落事故のように、犠牲者が多い場合です。
乗客の中には、間違いなく吉方位の人もいたはずです。

まとめ

九星気学は、生年月日の九星と移動する方位の九星の相性を五行で評価して、それを基に方位の吉凶を判断する占術です。
つまり、方位術としては個人用です。

このため、集団の方位を判断するのには難があり、方位術としては万能ではないと言えます。

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