「引っ越しで運気を上げたい」「旅行の吉方位を知りたい」—そう思って書店で方位術の本を手に取ったとき、どれを選べばいいか迷いませんか?
残念ながら、世の中には理論の根拠があいまいな書籍も少なくありません。
適当な本を選んでしまうと、努力が無駄になるどころか、誤った知識で判断を誤ってしまうリスクもあります。
この記事では、奇門遁甲、九星気学など数ある方位術の占術書の中から、理論的な信頼性と実践的な有効性を兼ね備えた「良書」を見分けるための、決定的な3つの条件を解説します。
この3つのポイントを知るだけで、あなたも良書を簡単に見分けられるようになります。
条件①:理論上の不備がないか?「応期」の根拠を解説していること
方位術の理論は、「いつ(出発時間)」「どこに(目的地の方位)」に移動すれば、「いつ頃(応期)」、「このようなことが起こる(方位の具体的効果)」という形で効果を解説するのが一般的です。
しかし、本当に信頼できる書籍は、さらに一歩踏み込み、「応期」と「方位の具体的効果」の関連性に関する明確な根拠を示しています。
📌 ポイント:「応期」の根拠と効果の関連性を解説しているか
なぜ、その移動をしてから「特定の時期(応期)」に効果が現れるのか?
このメカニズムが説明されていなければ、たまたま良いことがあっても、それが移動による方位の効果だと断定することはできません。
根拠が示されていない占術書は、理論の土台に不備があると言えるでしょう。
例えば、盤珪流奇門遁甲では、共振共鳴の原理を用い、応期の根拠を具体的に解説しています。
- 事例: 「甲辰八白土星」の日に旅行した場合
- 根拠: 十二支の「辰」と九星の「八白土星」の組合せが再び巡ってくる日(例えば36日後、72日後など)の前後が応期になる、と解説されています。
このように、「応期」と「方位の具体的効果」の関連性に関する根拠の解説がなされていない書籍は、理論上、不備があると結論づけられます。
条件②:公開事例で「理論検証」を行っていること
多くの占術書では、著者の「鑑定事例」や「筆者の体験事例」が中心に取り上げられます。
これは、読者が、理論を他の公開事例に適用して結果が合わなかった場合、「方位術そのものが嘘だ」と読者に結論づけられてしまうリスクを避けるためと推察することが可能です。
しかし、良書を見分ける上で重要なのは、このリスクに果敢に挑戦しているかどうかです。
📌 ポイント:誰でも入手できる「公開事例」を調査・検証しているか
信頼できる占術書は、ウィキペディアの飛行機事故など、誰でも入手・検証できる「公開事例」を調査し、その理論が実際に公開事例にも適用できることを検証しています。
- 公開事例への挑戦は、著者自身がその理論に絶対的な自信を持ち、検証の土台をしっかりと築いている何よりの証拠です。
- 逆に、身内やクローズドな事例ばかりに終始している本は、理論の汎用性や確実性に自信がない裏返しとも受け取れます。
公開事例に挑み、その理論の正当性を示している本こそ、真に信頼できる「良書」の条件と言えます。
条件③:筆者自身の「実験」による理論検証があること
理論の正当性を示すためには、再現性の確認が必須です。
方位術の効果は、偶然ではなく、理論に基づいた再現性があってこそ、占術として成立します。
📌 ポイント:筆者が自ら実験し、理論の正当性を裏付けているか
この再現性の確認の第一歩は、筆者自身の体験であるべきです。
- 「理論を信じている」だけでなく、「理論通りに実行し、実際に効果を体験した」という筆者自身の実験による体験事例は、その理論の第一の検証となります。
- 実験を経た体験事例は、単なる鑑定事例よりも、理論の確実性と再現性を裏付ける強力な証拠です。
筆者自身が理論を信じ、自ら実験(方位移動)を行い、その結果を詳細に解説している書籍は、理論の正当性を裏付ける実践的な裏付けがあると結論づけられます。
まとめ:良書を見分ける3つの条件チェックリスト
| 条件 | チェックポイント | 信頼性の意味 |
|---|---|---|
| ① 理論上の不備がない | 「応期」と「方位の具体的効果」の関連性の根拠が解説されているか? | 理論が体系的に漏れなく確立されている |
| ② 理論検証(調査) | 誰でも入手できる「公開事例」を調査・検証しているか? | 理論の客観性と汎用性がある |
| ③ 理論検証(実験) | 筆者自身が実験し、その体験事例で理論を裏付けているか? | 理論の確実性と再現性が示されている |
ご紹介したこの3つの条件のうち、特に条件②を満たしていることは、その本が「良書」であるための必須条件です。
そして、すべての条件を満たした本は、単なる読み物ではなく、あなたの人生を好転させるための「信頼できる実践書」となるでしょう。
本当に価値ある良書を手に入れたら、次に必要なのは「実践と検証」です。
その理論を実際に試して、本当に効果があるのかを確認してください。
もし実践して期待する効果を確認できなければ、恐れずに別の良書を試しましょう。
この「実践→検証→見極め」の繰り返しこそが、「理論上だけでなく、あなたに本当に効果をもたらす吉方位(真の吉方位)」を正しく判断できる「真の良書」を見つけ出す唯一の方法です。

ばんけい
≪推奨書について≫
私がお薦めしたい方位術の占術書が2冊ございますが、大変残念ながら、どちらも現在絶版となっております。
現在では古書店でも見かけることがほぼなくなり、以前は蔵書されていた国立国会図書館の目録からも、その書名が消えてしまいました。
このような極めて入手困難な状況にあるため、かえって読者の皆様を混乱させてしまうことを避けるため、現時点での書名の公表は控えさせていただきます。
筆者プロフィール

